街くらべ
データ分析

東京23区は本当に家賃が高いのか——データで見る区ごとの意外な差

「東京23区は家賃が高い」というイメージは、都心3区の水準で 23区全体を語ってしまっていることが少なくありません。 実際には区ごとに大きな開きがあります。

「23区」という括りが持つミスリード

東京23区は、面積にして東西南北に広がる23の特別区の総称です。 千代田区・中央区・港区のような都心3区と、 練馬区・足立区・葛飾区のような周辺区とでは、 都心へのアクセスも街の性格も大きく異なります。

「東京23区の家賃相場」という括りで語られるとき、 多くの場合は都心部の高い水準がイメージの中心になりがちです。 しかし実際にデータを区ごとに見ていくと、周辺区の家賃水準は 隣接する神奈川・埼玉・千葉の主要都市と大差ないケースも珍しくありません。

「23区に住みたいが家賃が心配」という人は、 23区全体を諦める前に、区ごとの相場の違いを確認してみる価値があります。

都心3区と周辺区、家賃差が生まれる構造

都心3区の家賃が突出して高い理由は、単純な需要と供給の関係に加えて、 オフィス街としての性格が強いことも影響しています。 企業の本社機能が集中し、昼間人口が夜間人口を大きく上回る地域では、 利便性の高さに対して住宅供給が限られ、家賃が高止まりしやすい構造があります。

一方、周辺区は住宅地としての性格が強く、 都心へのアクセスは電車で20〜40分程度かかる代わりに、 住宅供給量も多く、家賃相場は都心3区と比べてかなり抑えられます。

この「都心からの距離」と「住宅地としての性格の強さ」が、 23区内での家賃差を生む主な要因です。区境をまたぐだけで 家賃相場が大きく変わる境界線が、23区の中にいくつも存在します。

周辺区でも「駅からの距離」で相場は逆転する

周辺区だからといって一律に家賃が安いわけでもありません。 周辺区の中にも、複数路線が利用できるターミナル駅周辺や、 再開発が進む駅前エリアでは、都心近接区に匹敵する家賃水準になっている場所もあります。

逆に同じ周辺区でも、最寄り駅からバス便になるエリアや、 複数路線への乗り換えが不便なエリアでは、家賃はぐっと下がります。 「区」という単位ではなく、「駅」単位で相場を見ていく方が、 実際の物件探しでは有効な視点になります。

23区にこだわらない、という選択肢の合理性

23区は東京都の一部に過ぎず、多摩地域や神奈川・埼玉・千葉の主要都市にも、 23区の周辺区に匹敵する利便性を持つエリアが数多くあります。 「23区に住んでいる」という肩書き的な価値を求めないのであれば、 都県境をまたいだ比較をすることで、より条件の良い選択肢が見つかることもあります。

街くらべでは都道府県をまたいだ市区町村同士の比較ができるので、 23区の周辺区と近隣県の主要都市を並べて比較してみるのも一つの方法です。

まとめ:「23区」ではなく「区」単位・「駅」単位で見る

東京23区の家賃相場を語る際は、次の視点を意識すると実態に近づきます。

  • 都心3区の水準を23区全体の相場だと思い込まない。
  • 同じ区の中でも、駅からの距離や路線によって相場は大きく変わる。
  • 23区にこだわらず、都県境をまたいだ比較も検討する。

「23区」という大きな括りで諦めてしまう前に、 区ごと・駅ごとのデータを見比べてみることをおすすめします。

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